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匠の技 本藍染・手織りジーンズ

匠の技 本藍染・手織りジーンズ
匠の技 本藍染~灰汁建て

1. 本藍染~灰汁建て

天然の藍の葉を醗酵させた「すくも」。強いアルカリ液(灰汁)を混ぜ合わせ、さらに醗酵させたものが、染液となります。 日本酒や水あめを栄養分として加え、殺菌のため石灰で消毒します。「灰汁建て」の染液は生きています。毎朝毎晩、かき混ぜて空気を入れて手入れします。本藍染めは、藍の色が出るまで、一から自然にまかせます。

匠の技 本藍染・手織りジーンズ  本藍染~手染め

2. 本藍染~手染め

空気に触れることにより、藍は発色します。糸をかせにして染液に浸し、手繰り寄せるように染めて絞り、引き上げてさばきます。水洗いし、余分なものを落とすと、美しい青色が顔を出します。ただただ、丁寧にこの工程をくり返します。染を重ねていくごとに、色は濃い青色に染まります。一本のジーンズのために、約20回以上染めます。均等な色に染めるため、職人の技が光ります。

匠の技 本藍染・手織りジーンズ 手織り

3. 手織り

本藍染した糸を、手で織ります。「今までの常識では、ありえない」という、発想で生まれた「手織りジーンズ」。その柔らかな手触りには、機械には出せない「人のぬくもり」があるのです。1反約50m、織り上げるのに、3,4ヶ月の月日を要します。児島で、デニムを織る織り子は、現在2人。他では見られない光景です。

匠の技 本藍染・手織りジーンズ 日本の青

4. 日本の青

デニム生地は、縦糸が染め糸で、横糸が白糸です。本物の藍染めは水で洗っても色落ちしません。つまり、他のものと洗っても色移りがありません。年を経るごとに、藍色は薄れることなく、鮮やかな発色となり、味わい深い色合いになります。藍染はまた、健康に良く、抗菌・消臭・虫除けの効果があると、伝えられてきました。日本の青、「ジャパンブルー」として世界に誇る所以です。

匠の技 本藍染・手織りジーンズ 藍染体験

5. 藍染体験

「藍染」の体験ができる工房。「浅葱(あさぎ)」「縹(はなだ)」「紫紺(しこん)」・・・。日本人は、藍の染まり具合いによりいくつもの名前を付け、「青」を愛で、用いてきました。工房には、複数の藍染用の染液があり、自分の好きな「青」に染めることができます。同じように染めたつもりでも、出来上がりはそれぞれ違います。それがまた、藍染の面白さです。

取材協力:藍畑、株式会社ジャパンブルー